| 大貫さん: |
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実は「宇宙でのふだん着」の研究を提案したものの、デザインから入るのか、素材を追究するのか、最初の段階で研究の進め方は固まっていませんでしたが、宇宙飛行士のインタビューで頻繁に出てきた「着心地」という言葉にビビッと感じて、「着心地」の切り口からアプローチすることにした、という経緯があります。
着心地って日常よく使う身近な言葉ですが、「着心地がよい」とか「着心地が悪い」とか、個人の感性的な要素が大きくて、時と場所と環境など状況によって変化する曖昧で複雑なものです。 |
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このとても主観的な着心地は、生理的、機能的、心理的、社会的な要因から構成されています。これを客観的に評価するためには、衣服着用時の生体情報、感覚情報、身体と衣服の間に形成され
る衣服内微環境の空気の温度と湿度、種々のガス濃度の計測などが必要です。これらが満たされたとき、着心地の良さが実現できるのです。
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©NASA |
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宇宙服も、汗、熱、ガス濃度の地上との差異に対応していて、さらに、無重力という宇宙環境にあった機能、素材、デザイン、色、柄であることも必要です。
日本女子大多屋淑子教授は宇宙での環境を模擬した実験で衣服内微環境を計測・評価し、宇宙環境に適する衣服材料を選定し試作するなど、宇宙環境に適する衣服開発を行っています。
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宇宙において衣服は、これまであまり注目されなかったかもしれません。しかしその役割は非常に大きく、宇宙飛行士の健康維持管理に必要であり、生活を楽しく活性化するためにも有用であり、気分転換やストレス軽減にも役立っています。宇宙では自分の好みで温度調節などを勝手に行うことができませんが、衣服は、自分にふさわしい環境を自由に作り出すことができる簡便でクリーンな環境制御装置と言えます。
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